コロナ禍の受診控えや、人材不足など改善すべき課題を抱えている歯科医院も多いでしょう。歯科医院の悩みを解消するために、ここ数年で急速に進んでいるのがDX化です。歯科医院もDX化が必要な理由、取り入れるべき方法について紹介します。

1DXとは?

デジタルトランスフォーメーション(Digital Transformation 以下DX)とは、デジタル技術を活用して既存のビジネスを変革し、競争力を高めることです。

DX化は歯科医院の効率化だけではなく、来院する患者さまにとってもメリットが多くあります。今後、DX化されて通いやすい歯科医院を選ぶ患者さまが増えていくでしょう。

2歯科医院にDXが必要な理由

なぜDX化が進んでいるのか、取り組むべき理由を解説します。

2-1集患対策になる

コロナ禍において、待ち時間が長く混んでいると、来院を避ける患者さんも少なくないでしょう。そこでオンラインの予約システムを導入してDX化することで、待ち時間のストレス軽減や接触機会を低減できるため、安心して来院できるようになります。

予約システムを取り入れると、診療時間を気にせず予約ができるので、新患を増やすのにも効果的です。

2-2 働き方改革につながる

DXの大きなメリットはやはり効率化できる点といえるでしょう。DX化されていない場合、予約や受付、精算まですべてにスタッフの手がかかわります。業務を効率化することで、スタッフの方々が患者さまと向き合う時間を増やし、従来の働き方を変えることにつながります。

3まず取り組むべきDXとは?

最初は部分的な導入でも問題ありません。まずは、デジタルツールに慣れることが大切です。具体的なDXの実現方法を紹介します。

3-1患者さまの負担軽減につながるDX

待ち時間が長くなっている場合は、歯科専用予約システムの導入をおすすめします。システムによっては、抜歯など時間がかかる処置の前後には予約が入らないように制御も可能です。受診時間のずれを防ぐことで、待ち時間の短縮になります。

患者さまの手間を省くには、アプリと連携した予約システムや定期検診の案内などのDX化も有効でしょう。

3-2 歯科医院経営の改善につながるDX

歯科医院の経営を変えるには、業務そのものやプロセスの変革が求められます。問診票の記入をタブレットに変更する方法や精算処理を自動化するなど、ITを適宜取り入れることで、業務量を大幅に減らせます。また、電子カルテとの連動や販売アイテム・消耗品の在庫確保などヒューマンエラーが起こりやすい部分への導入も検討してみましょう。

来院データや患者データなどのデータを人の手を介さずに集約し、分析することで経営に活かすこともできます。

まとめ

DXには競争力を高めるという目的があります。今は問題なくても、今後DX化を推進している他の歯科医院に患者さまが流れていく可能性は大いにあります。まずは予約システムを導入してみるなど、少しずつDX化に慣れてきましょう。初めて導入する場合は、歯科専用のシステムかどうか、サポート体制が整っているか、事前に確認しておくことをおすすめします。将来を見据えてDX化を検討してみてください。