歯科医院で診療予約を受け付ける際、電話対応によって医院のイメージが大きく左右されるため、電話対応を疎かにしてはいけません。対応マニュアルを整備してスタッフを指導することで、患者さまの心をつかむ応対に改善できます。今回は、歯科医院での診療予約の電話対応の重要性やすぐに使える例文、指導する際のポイントをご紹介いたします。

なぜ歯科医院での診療予約の電話対応が重要なのか

電話での診療予約の応対は、医院の印象に直結しているだけでなく、患者さまご自身が症状や悩みを訴えてこられるので、適切にヒアリングできないと治療にも影響を与えてしまうリスクがあります。そのため、診療予約の電話対応は慎重に行うことが求められます。

歯科医院での診療予約の電話対応を好印象にするコツ

電話対応で気をつけるべきポイントを解説します。慣れないうちは、フレーズを丸ごと覚えられるように例文も参考にしてみてください。

明るい声ではっきり名乗る

電話の予約だと不安な気持ちでかけてくる患者さまも多いでしょう。少しでも不安を取り除けるように、明るい対応を意識することが大切です。

「お電話ありがとうございます。〇〇歯科医院の〇〇でございます。」

用件の復唱をする

認識の齟齬が生じないように、用件は必ず復唱します。専門用語に言い換えて復唱すると、相手にわかりづらくなるので避けましょう。もし聞き取れないときも、患者さまを責めるような言い回しにならないように気を付けることが大切です。

「予約の変更でございますね。かしこまりました。では、ご希望の日時をお伺いしてもよろしいでしょうか。」

「恐れ入りますが、電波が悪く途切れてしまいました。もう一度お伺いしてもよろしいでしょうか。~〇〇〇でございますね。ありがとうございます。」

患者さんの気持ちに寄り添う

患者さまのご希望に添えないときは、クッション言葉を使いつつ、申し訳ない気持ちが伝わる声色を意識しましょう。言葉遣いがどんなに丁寧でも、態度が事務的だと冷たい印象を与えてしまいます。最後まで明るい声で、自分の名前を伝えることで安心感を与えられます。

「申し訳ございません。あいにく〇日は、予約が埋まっております。×日の午後はご都合いかがでしょうか。」

「〇〇(自分の名前)が予約を承りました。〇月×日の△時からお待ちしております。」

歯科医院の電話予約の指導方法に取り入れるべきこと

電話に出る人のスキルによって、応対品質にバラつきが生じないようにマニュアル化することが大切です。電話が鳴ったら3コール以内にとるなど、初心者でもわかるように具体的に明示しましょう。

しかし、マニュアル通りの対応は事務的な印象を与えかねません。とくに高齢者の方には、ゆっくり話すことや、声を少し低くして聴き取りやすくするなど工夫が必要です。実際の電話対応を定期的に確認して、患者さまに合わせた柔軟な対応を指導することがおすすめです。

まとめ

予約の電話対応は、相手の顔が見えないだけに、何気ない言い回しでも印象が大きく変わってしまいます。反対に感じの良い電話対応は、予約のハードルが下がり、スムーズな来院につながるでしょう。もし対応が不十分であれば、向上のためのマニュアルづくりと取り組みを検討してみてください。